愛知県は、トヨタ自動車の本社もあり、東海地方のビジネスの中心地です。
大企業が集まる愛知県で高卒採用を成功させるには、どうすれば良いのでしょうか。
今回は、愛知県で高卒採用を始めたいと思っている方に向けて、地域の特性から採用成功につながるポイントまでをご紹介します。
目次
愛知県の企業の特徴
高卒採用の特徴を見る前に、まずは愛知県の企業の特徴を抑えておきましょう。
愛知県は、トヨタ自動車を始めとした製造業の大手企業の工場が多くあります。
平成27年の国勢調査では、産業別就業人口で製造業の割合が全国第2位となりました。
製造業では、昔から高卒採用を行っている企業が多く、求人数も多いのが特徴です。
また、最新の国勢調査では製造業、建設業など第二次産業の割合が全国第5位となり、業種別で見ると、製造業に従事している人の割合が、25.6%と最も多くなっています。
あいちの人口 平成27年国勢調査 -就業状態等基本集計結果- (平成27年10月1日現在) – 愛知県
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/toukei/kokuchou2015-2.html
あいちの人口 令和2年国勢調査 -就業状態等基本集計結果- (令和2年10月1日現在) – 愛知県
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/toukei/kokuchou2020-2.html
愛知県における高卒採用の特徴
高卒採用は全国で行われていますが、愛知県の高卒採用にはどのような特徴があるのでしょうか。
ここでは、データを用い愛知県における高卒採用の特徴を紹介します。
就職と進学の割合
愛知県の2020年の就職者数は12,264人で、割合でいうと19.4%です。
全国平均は17.4%なので、就職する高校生が多いと言えるのではないでしょうか。
男女別では、男子が23.1%、女子が15.6%となっています。
また、愛知県の就職内定率は99.8%とかなり高いのも特徴です。
グラフ31 高等学校卒業後の大学等進学率・就職率の推移(1958~2020年度)(愛知県)-教育- – 愛知県
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/toukei/0000087803.html
高卒求人数の多い業種
令和4年3月卒の高卒新卒者に対する求人の募集人数は、全ての業種を合わせて30,475人となっています。
業種別で見ると製造業が12,846人と最も多く、自動車産業では4,804人と4割近くを占める結果となりました。
その他は、建設業(4,805人)、卸売業・小売業(3,129人)などとなっています。
令和4年3月新規高等学校・中学校卒業者の職業紹介状況について 愛知労働局
https://jsite.mhlw.go.jp/aichi-roudoukyoku/content/contents/001135526.pdf
県外就職の割合
愛知県は他の都道府県よりも地元志向が強いと言われている地域です。
そのため、愛知から県外へ就職する高校生の割合は全国で最も低い4.6%となっています。
一方で、県外から愛知県へ就職する人数は多く、県外就職先人数は第2位と非常に人気です。
企業が愛知県で高卒採用を行う場合、勤務地が愛知県であれば、成功できる可能性が高くなると言えるでしょう。
さらに、愛知県は県外の高校生からも人気の地域のため、募集を近隣の県に拡大するのも効果的です。
学校基本調査 令和4年度 初等中等教育機関・専修学校・各種学校《報告書掲載集計》 卒業後の状況調査 高等学校 全日制・定時制 293 就職先別県外就職者数
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00400001&tstat=000001011528&cycle=0&tclass1=000001172319&tclass2=000001172320&tclass3=000001172415&tclass4=000001172419&tclass5=000001172420&stat_infid=000032264978
愛知県で高卒採用を行うメリット
では、愛知県で高卒採用を行うメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
先ほどお伝えしたように、愛知県を始めとした東海地方では「地元志向」が強く根付いています。
また、他県出身者も多い大学生とは違い、高卒就職では地元出身者を採用することが可能です。
そのため、東海地方でビジネスの拡大を目指している企業にピッタリだと言えるでしょう。
地元出身であれば商談を進める際に話題の1つとなりますし、営業をする上でも大きなアドバンテージとなります。
また、男子の高卒就職の割合が多いため、男性の採用戦略を練っている企業にもオススメです。
愛知県で高卒採用を行うデメリット
一方で、愛知県の高卒採用でのデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
愛知県では、地元志向が強い分、県外勤務の求人では成果が得られにくいと言えるでしょう。
また、トヨタ自動車などの大企業もあり、社員1000人以上の事業所も高卒求人をかけています。
安心感や地元の信頼度から、人材が大手に流れてしまうことも考えられるでしょう。
ここで「規模が小さいから」「大企業には勝てない」と諦めてしまうのではなく、自分たちならではの強みを伝えて採用成功につなげてみてはいかがでしょうか。
愛知県は他県から就職する高校生も多いため、採用成功につながらない企業はエリアを広げて募集することもオススメです。
業種別でも製造業などを始めとする第二次産業の求人が多く、それ以外の業種では、仕事内容が理解されづらいという懸念があります。
この場合は、求人票だけでなく、パンフレットや動画、職場見学などを活用して、伝え方を工夫してみましょう。
高校生や先生に具体的に分かりやすく伝えることで、興味を持ってもらうことができますよ。
愛知県の高卒採用におけるルール
高卒採用にはさまざまなルールがあります。
中には都道府県別で決まっているものもあり、採用活動を行う際には、愛知県で適用されるルールを把握しておかなければなりません。
ここでは、愛知県の高卒採用におけるルールを確認しましょう。
三者協定
愛知県では、行政(文部科学省・厚生労働省)、主要経済団体、学校組織の三者で協定を結び、高卒採用のルールが作られています。
未成年である高校生を守り、学業優先で就職活動が進められるよう、企業はこのルールに則って採用活動を行わなければなりません。
また、違反した場合には罰則もありますので注意してください。
学校斡旋
学校斡旋とは、学校が生徒と企業の間に入り、求人に関するやり取りを行うことです。
現在の高卒採用では一般的な方法で、ほとんどの高校生が学校斡旋で就職先を決めています。
学校斡旋では
・ハローワークに専用の求人票を提出しなければならない
・スケジュールに則った採用活動をしなければならない
・選考期間を短くし、原則1回の面接で内定者を決めなければならない
など、さまざまな決まりがありますので、採用活動を始める前に内容を確認しましょう。
https://jsite.mhlw.go.jp/aichi-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/shokugyou_shoukai/hourei_seido/chuukou.html
一人一社制
高卒採用には、一人一社制というルールがあります。
一人一社制とは、応募解禁日から一定期間、一人の生徒が応募できる企業を一社とする制度です。
このルールは都道府県ごとで異なりますが、愛知県では、「10月末までの応募・推薦は「一人一社制」とし、11月1日以降の応募・推薦にあたっては「一人二社」まで応募・推薦を可能とする」と定められています。
一人一社制は内定が出やすい、学業に専念しやすいというのが主なメリットです。
しかし一方で就職先企業の選択が狭まる、現在の就職状況にそぐわないという意見もあり、見直しの動きも出始めています。
スケジュール
高卒採用は、学業優先で行うため、厳密なスケジュールが決められています。
令和5年3月新卒者の採用選考スケジュールは以下の通りです。
※高校生を対象とした求人については、ハローワークにおいて求人の内容を
確認したのち、学校に求人が提出されることとなります。
企業による学校への求人申込及び学校訪問開始 ・・・・・・・・ 7月1日
学校から企業への生徒の応募書類提出開始 ・・・・・・・・ 9月5日
(沖縄県は8月30日)
企業による選考開始及び採用内定開始 ・・・・・・・・ 9月16日
参考:2022年厚生労働省 令和5年3月新規高等学校卒業者の採用選考期日等
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23853.html
愛知県で高卒採用を行う際の手続き
愛知県では、まず企業側インターネット上で「求人者マイページ」を開設します。
開設方法や手続きなどは、管轄のハローワークで確認しましょう。
開設ができたら、求人票の作成と申し込みを行います。
受理された求人票は7月1日に交付されますので、これを元に採用活動を進めていきましょう。
その後は、上記に記載のスケジュール通りに選考します。
愛知県では、選考方法を原則「面接1回」としているので、その他の選考がある場合は求人票に記載しておきましょう。
愛知県で高卒採用を成功させるためのポイント
では愛知県で高卒採用を成功させるには、どのような点を押さえておけばいいのでしょうか。
採用計画の策定
高卒採用を始める前には、何人採用したいかを決めておくことが重要です。
高卒採用の求人票には、採用人数を記載しなければならず、その人数未満で採用活動を打ち切ることはできません。
「高卒採用が上手くいかなかったら、大卒や中途で補おう」という考えではなく、「高卒採用で何名採用するか」を決めておくことが必要です。
https://jsite.mhlw.go.jp/aichi-hellowork/list/naka/a_gakusotsu2_00013.html
早めに採用活動の準備を行う
高卒就職では、採用活動の期間が決まっているため、どれだけ準備できているかが採用成功のポイントです。
採用活動前に学校訪問を行って情報収集をすることもできますし、パンフレットや動画を新しくすることで、より効果的に自社の魅力を伝えることができます。
特に東海エリアは、高卒採用に対する動き出しが遅いため、早く動いて他社と差をつけましょう。
教育や研修の体制を整える
高卒採用には、早期離職率が高いというデメリットがあります。
採用した人材を定着させるには、内定後のフォローから入社後の研修・教育体制まで整えておくことが必要です。
実際に高卒採用で入社した社員や、年齢の近い若い社員などに話を聞くことで研修内容をブラッシュアップすることや、ベテランの社員が持っているスキルを言葉で表現し直す、ナレッジマネジメントなどを取り入れるのもいいでしょう。
高卒採用専門の支援サービスを活用する
高卒採用には細かなルールも多く、新しく取り組みたいと思っている企業にはハードルが高いかもしれません。
そこで活用したいのが、高卒採用専門の支援サービスです。
地域ごとの細かなルールなども網羅していますし、学校とのリアルイベントを開催しているサービスもあります。
パンフレットや動画制作などのプロモーション事業と組み合わせているところもあり、より効果的に会社をアピールすることができますよ。
自社に合ったサービスを活用し、採用成功につなげてみてはいかがでしょうか。
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