コラム

面接は事前準備が肝心!公平な選考を行うための注意点も紹介

高卒採用を行っている企業の中には、「今の面接方法が合っているのか分からない」とお思いの方もいるのではないでしょうか。
面接には「相手にしてはいけない質問」などもあり、公平に選考を行うには、企業側も配慮しなければならない部分が多くあります。

そこで今回は、面接の事前準備を中心に、違反質問の具体例などもご紹介します。

面接の事前準備はなぜ必要なのか

面接の事前準備が必要な理由は大きく3つあります。

1つ目は、公平性に欠ける不適切な面接を行わないようにするためです。
面接では、意図していなくても就職差別になってしまう質問などがあります。
これらのルールを理解し、その生徒に対しても公平な選考にすることが重要です。

2つ目は社内の高卒採用に対する認識を統一するためです。
採用戦略を立てる際に、どの企業も職種別でのターゲット設定を行っているかと思います。
このターゲットを再度確認し、全ての面接官に同じ意識を持たせることが重要です。
面接官ごとで認識が違う場合、自社に合った人材が不採用になるなど、企業にとっても生徒にとっても損な結果になってしまいます。

3つ目は面接官の育成です。
面接準備や練習をしておくことは、面接官の育成にもつながります。
面接できる社員を増やすことで、より多くの高校生と面接できるだけでなく、当日の体調不良など急なトラブルがあっても対応できる体制を整えておくことができるでしょう。

面接での違反質問と不適切な採用選考方法

厚生労働省では、面接の際に質問することで就職差別につながるとされている、質問や選考方法を定めています。
これは高卒採用以外でも、適用される内容です。

公正な採用選考の基本|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/www2/topics/topics/saiyo/saiyo1.htm

ハローワークが把握しているだけでも、846件(令和3年度)の不適切な採用実態がありますので、注意するようにしてください。
特に高卒採用の場合は、先生が生徒から面接内容を聞き、ハローワークに伝わるケースも多くあります。

では、具体的な違反質問の内容や選考方法を見ていきましょう。

本人に責任のない事項の把握

本人に責任のない事項は4つあります。

・本籍・出生地に関すること
※「戸籍謄(抄)本」や本籍が記載された「住民票(写し)」を提出させることはこれに該当します。
・家族に関すること
※家族の仕事の有無、職種、勤務先などや家族構成はこれに該当します。
・住宅状況に関すること
※間取り、部屋数、住宅の種類、近郊の施設などはこれに該当します。
・生活環境、家庭環境に関すること

特に家族に関することは不適切な質問のうちの約半数を占めています。
また、住宅状況も3番目に多い質問となっていますので注意が必要です。

出典:公正な採用選考を目指して _ 採用選考時に配慮すべき事項
https://kouseisaiyou.mhlw.go.jp/consider.html

本来自由であるべき事項の把握

本来自由であるべき事項は7つあります。

・宗教に関すること
・支持政党に関すること
・人生観、生活信条に関すること
・尊敬する人物に関すること
・思想に関すること
・労働組合に関する情報(加入状況や活動歴など)、学生運動など社会運動に関すること
・購読新聞・雑誌・愛読書などに関すること

ハローワークが把握した中で2番目に多かったものが、思想に関することです。
「信条としている言葉はありますか」」「尊敬する人はいますか」などの質問は、差別の意図がなかったとしても違反になりますので注意しておきまょう。

採用選考の方法

採用選考の方法は2つあります。

・身元調査などの実施
※現住所の略図等は、生活環境の把握や身元調査につながる可能性があります。
・合理的・客観的に必要性が認められない採用選考時の健康診断の実施

健康診断の実施も5番目に件数が多くなっていますので、実施が必要かどうかを適切に判断するようにしましょう。

不適切な採用選考の具体例

不適切な採用選考は、企業側が意図せず行ってしまう場合もあります。
ここからは、気を付けなければならない点を具体的な質問を見ながら対策していきましょう。

<ケース1>
通勤方法について尋ねようとして、「自宅は、○○市のどのへんですか。家の近くには、何がありますか。」と尋ねた。
⇒住宅環境について尋ねており、不適切な質問となっている

■ 改善策
通勤方法が知りたいのであれば、「家から勤務先まではどのような方法で通勤しますか。時間はどのぐらいかかりますか。」など家を特定しない方法で聞く。

<ケース2>
「なぜ部活動をしなかったのですか」「なぜ進学しないのですか」という質問
⇒家庭環境が影響している場合もあり、生徒側が尋ねられたくないことであれば、本人を傷つけるだけでなく、動揺で面接時に実力を発揮できなくさせ、結果的にその生徒を排除することになりかねない。

■ 改善策
そもそもこの質問が必要なのかを考える。統一応募用紙には、「校内外の諸活動」の欄があり、インターンシップ活動やボランティア活動等の記載ができる。
企業側は書いてあることから質問を作るようにすることで同様の事案が避けられる。

その他にも多くの事例がありますので、情報収集をして違反質問に気を付けるようにしましょう。
また、面接の空気を和らげるために不適切な質問をしてしまうケースも多くありますので、質問内容は事前にまとめておくことをオススメします。

参考:
就職差別につながるおそれのある不適切な質問の例|大阪労働局
https://jsite.mhlw.go.jp/osaka-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/shokugyou_shoukai/hourei_seido/kosei/futeki.html
事業主の皆様へ 面接に際してご配慮を! 愛知労働局・ハローワーク
https://jsite.mhlw.go.jp/aichi-roudoukyoku/content/contents/001146044.pdf

高卒採用の面接における事前準備

ではここから、具体的な高卒採用の面接における事前準備について見ていきましょう。

採用したいターゲットの認識を社内ですり合わせる

面接を行う前に、採用ターゲットを今一度確認しておきましょう。
採用戦略を立てる際に、高卒採用でどのような人物を採用したいかターゲットを設定していると思います。
面接官を複数の人物が担当する場合や、面接の日程が数日ある場合は、受けた面接官や日にちによって採用基準がブレてしまってはいけません。
高卒採用に関わる社員全員と再度すり合わせを行い、統一の意識を持つようにしましょう。

質問事項を決める

先ほどの違反質問をしないよう、あらかじめ質問事項を決めておくことも重要です。
企業の志望動機や、学生時代に頑張ったこと、自分の長所や短所など、生徒に聞きたいことをピックアップしておきましょう。

最近では感染症の影響もあり、部活や学校行事などが開催されなかった時期もあります。
学生にとっては辛いことも多かったと想定できますので、高校生目線での配慮をしながら質問を考えることが大切です。

また、大学新卒と違い、志望動機や自己PRなどが上手く伝えられない生徒が出てくることも想定されます。
企業側からこまめに質問を重ねていくことで見えてくる生徒の良さもありますので、1つの質問に関連して深く掘り下げられるような質問をいくつか考えておくのもいいでしょう。

質問事項をピックアップできたら、順番などを考えて一枚のシートにまとめましょう。
面接時に確認して話すことができますので、違反質問をしてしまうリスクも減らせます。

実際に面接の練習を行う

質問シートが完成したら、実際に面接の練習を行いましょう。
当日の体調不良など、トラブル面も考慮し、複数の社員に面接官の練習をしてもらうことをオススメします。
適切に質問できる面接官を増やしておくことは、次年度以降の採用活動にもつながりますし、社員の高卒採用に対する理解も深めることができます。

練習は、採用での面接官を経験したことがある社員と一緒に行いましょう。

高卒採用支援サービスを利用し改善点を見つける

初めて高卒採用の面接を行う場合は、民間の高卒採用支援サービスを利用してみてはいかがでしょうか。
高卒に関する独自のマニュアルを持っているところも多くありますので、正しい知識を身につけることができますよ。
契約すれば、高卒採用の豊富な知識を持った担当が就きますので、分からないことは気軽に相談することができます。

面接当日で意識するべきこと

ここからは面接当日に意識するべきことを見ていきましょう。

質問事項に沿って面接を行う

先ほども述べましたが、話題からそれたところで違反質問をしてしまうケースが多く見受けられます。
基本は、事前に決めた内容通りに面接を進めるようにしましょう。
不安であれば、場を和ませる質問まで考えてみてはいかがでしょうか。
高校生側も緊張していますので、気持ちが軽くなれば、面接で本来の良さがたくさん見えてくるかもしれません。

生徒に良い印象を持ってもらえるようにする

高卒採用は内定辞退が少ないとはいえ、企業側の態度次第では、辞退される可能性もあります。
また企業に対していい印象を持てないまま入社してしまうと、早期離職にもつながりかねません。
事前の練習で、好印象が持てるような身だしなみや話し方、雰囲気もチェックしてもらいましょう。

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