大卒や中途の採用活動とは異なり、高卒採用には独特なルールがいくつか存在します。
中でも二次募集は、採用の見送りや内定辞退によって、一次募集で満足な採用活動ができなかった企業にとって大きなチャンスです。
今回は、二次募集による高卒採用を成功させるために、企業が取り組むべきポイントについて詳しく解説していきます。
自社にあった高校生を採用する機会を逃さないために、しっかりと対策をしておきましょう。
目次
二次募集までのスケジュール
二次募集を含む高卒採用のスケジュールは、行政・主要経済団体・学校組織の三者による協定によって決められています。
企業はそのルールを理解したうえで、採用活動をおこなう必要があるのです。
スケジュールに応じた施策に取り組むために、まずは一次募集から二次募集に至るまでの流れを確認しておきましょう。
一次募集開始から選考終了まで
高卒採用の一次募集から選考までは、例年9月頃におこなわれます。
2024年3月卒の採用活動の場合、2023年9月~10月のスケジュールは以下の通りです。
9月5日以降:一次応募対応
9月16日:企業による選考開始及び採用内定開始
9月末~10月初旬:一次選考結果の通知
参考:厚生労働省「令和5年3月新規高等学校卒業者の採用選考期日等」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23853.html
厚生労働省の発表したスケジュールでは、本年の一次選考の開始日は、9月16日に設定されています。
ただし当日は土曜日で、翌週の月曜日も祝日のため、実際には同月19日の火曜日から開始した企業が多かったかもしれません。
こういったイレギュラーのほか、自治体や各高校によって活動スケジュールが異なる場合にも注意が必要です。
例えば応募書類の提出開始日は、愛知県であれば9月5日からですが、沖縄県では上記のように8月30日に設定されています。
採用活動を全国規模でおこないたい企業は、あらかじめ都道府県ごとのスケジュールを把握しておく必要があるのです。
9月末~10月初旬には二次募集に向けた施策を
9月16日以降、各企業はそれぞれのペースで採用活動を実施します。
選考結果については、多くの企業が9月末~10月初週には通知し、遅くとも10月の2週目には、ほとんどの生徒に結果が行き渡るでしょう。
二次募集に向けた企業の施策は、生徒が次の応募を検討し始めるタイミング、つまり一次選考の終了直後から取り組む必要があるのです。
二次募集において注意すべきポイント
先述のスケジュールからもわかるように、二次募集をおこなう可能性のある企業は、一次選考の後、すぐに施策を切り替えられるよう備えておく必要があります。
しかし、一次募集と二次募集とでは、企業や生徒を取り巻く状況は大きく異なるのです。
ここからは、高卒採用の二次募集をおこなう際に、企業があらかじめ意識しておくべき点をご紹介します。
一次募集で不採用だった生徒への配慮
二次募集に応募する生徒と聞いて最初に想像するのは、「一次募集に応募したが不採用だった」という方ではないでしょうか。
そういった生徒は、当然ながら相応のショックを受けている可能性が高いです。
企業側は、このような生徒の心情をある程度理解し、十分に配慮したうえで対応しましょう。
また、一次募集期間中の生徒の動向やその結果について、面接で聞き出すことは避けてください。
生徒自身のプライベートに不必要に踏み込むことは、企業側に偏った見方を生みかねず、公平な採用という観点からも望ましくありません。
面接に際しては、就職差別につながるような質問をすることがないよう、事前に質問内容を精査しておくことが大切です。
「不採用」=ネガティブな要素とは限らない
高卒採用には「一人一社制」というルールが存在します。
これは、特に一次募集において、生徒一人が応募できる企業を一社のみとする制度です。
多くの生徒が、よりよい企業に就職するために、一社という限られた選択肢を使うとなれば、人気のある企業に多数の応募が集中することは想像に容易いでしょう。
そのような状況でも、企業は、あくまで採用必要数の人数にのみ内定を出します。
優秀なスキルや資質をもった生徒でありながら、惜しくもその枠から外れてしまったというケースも少なくありません。
不採用になったからといって、その生徒に必ずしもマイナスな要素があるとはいえないのです。
二次募集に応募する事情は様々
さらに、高校生が二次募集に応募する理由は、一次募集での不採用だけとは限りません。
一次募集期間中まで部活動に打ち込んでいた、進学のため勉強に励んでいた、公務員を目指していたなど、個人により事情はそれぞれ異なります。
その中には、スキルや経験の面で、より高いポテンシャルをもつ高校生がいる可能性もあるのです。
自社にふさわしい人材との出会いを逃さないためにも、「あくまで二次募集」というような思い込みは払拭しましょう。
二次募集の成功にはアピールが不可欠
二次募集への応募に向けた動きは、もちろん並行して学校・生徒側でも起こっています。
先生は、応募を検討している生徒の希望をヒアリングし、それぞれの生徒に適した企業をピックアップしています。
進路が決まっていない生徒の不安をなくすため、先生から企業へアプローチをして、求人情報を確認することもある程です。
このような状況は企業にとっても、絶好のアピールの機会といえるでしょう。
自社が二次募集をおこなっていることを、学校・生徒へ向けて積極的に発信して、関心を引くことが大切です。
学校訪問・電話
学校訪問や電話によるアプローチは、自社の二次募集の状況を確実に伝えられるという点で、企業がまず取り組むべき行動でしょう。
生徒がすでに内定を得ている場合は、訪問を断られる可能性もありますが、一次募集時期と比べて企業の訪問数が少なくなるタイミングでのアピールは、他社との差別化にもつながります。
また、実際の訪問時には自社の取り組みを紹介するだけでなく、学校側の状況をヒアリングしておくことも大切です。
「どういった生徒が二次募集を検討しているのか」「どのような職種を希望しているのか」など、来年以降の採用活動に役立つ情報が得られるかもしれません。
さらに、学校の先生によっては、自社に適していると思われる生徒を紹介してくれる可能性もあります。
一次応募の時期と比べれば、求職者の絶対数は少ないといえますが、生徒の適性を理解している先生からの紹介であれば、入社後のミスマッチも起きにくいでしょう。
様々なメリットのある学校訪問ですが、一次選考終了から二次募集までのスパンは短いため、担当者に余裕がなく、なかなか訪問の予定を立てられないかもしれません。
そのような時は、学校への訪問代行をおこなっている企業に相談するとよいでしょう。
求人票の送付
一次募集の時期にアプローチした学校にも、改めて求人票を送付することで、自社が二次募集をおこなう企業であることをアピールできます。
他社の求人票に埋もれてしまうことがないよう、送付状には、二次募集を実施する旨を明記しておきましょう。
また、求人票とあわせて採用パンフレットを送付するのも、他社との差別化を図るうえで効果的な方法です。
先生や生徒の興味・関心を喚起するようなコンテンツで、自社の取り組みを深く印象づけましょう。
中には「高校生向けの採用パンフレットを用意していない!」という企業もあるかと思います。
残念ながら、一次選考の終了後から二次募集の開始前という短期間では、新たなパンフレットの制作は難しいといわざるを得ません。
しかし、母集団の数としては少なくなりますが、二次選考後も内定の出ていない高校生を対象とした三次募集を目指せば、短納期の制作会社であれば対応できる可能性があります。
また、来年の高卒採用活動を見据えて、早い時期からパンフレットの制作を企画しておくことも、有意義な取り組みであるといえるでしょう。
合同企業説明会への参加
二次募集の時期にあわせて、製造業や建設業、サービス業など、多岐にわたる業種の企業が集う合同企業説明会が、ハローワークや民間企業によって催されることがあります。
特に高校生が参加するイベントに出展することができれば、自社の取り組みを高校生に直接アピールすることも可能です。
また、企業が採用活動を継続しているか否かという情報は傍目にわかりづらいため、企業からの説明を直接聞くことのできるイベントは、高校生当人にとっても貴重な機会といえます。
高卒採用支援事業に取り組んでいる民間企業や、所轄のハローワークによる催事情報を積極的にキャッチし、企業と高校生、双方にとって有益な機会を逃さないようにしましょう。
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